労働時間と時計
横山源之助『日本の下層社会』によると・・・
「紡績工場に欠勤者多きは驚くべし。
工場により各々言う所を異にすと難も、全職工数の一割欠勤者あるを常とす」
・・・という有様でした。
これらの怠業者に対して、日本では賞与によって格差をつける方法が一般的でした。
それにしても日本の労働者の近代的時間管理に適合した勤勉さは、資本主義発達史でも異例のことではないでしょうか。
その勤勉さは貧困に由来するとよくいわれますが、果たして貧困だけが原因かどうか・・・。
というのは、貧しさという点からすれば現在の発展途上国は明治時代の日本と同じように貧しいにかかわらず、その貧しさが必ずしも勤勉な労働を生み出していないところに発展途上国の悩みがあります。
しかもまだD&G 時計などの腕時計がない時代の話です。
近代的時間管理による組織的労働の存在しないところでは、機械や近代的交通機関も本来の役に立たないのです。